2015年7月1日
脳の学習に役立つヨガ教育

近年では、ヨガの瞑想や呼吸法の脳への良い効果が科学的に解明され注目されています。今回は子ども向けのヨガ教育がどれほど脳の学習を促進させるのか、少し触れてみたいと思います。

”私たちの脳は筋肉のようなもの。使えば使うほど、より強くより使いやすく、より優れたものになる”
日常の暮らしの中で様々な経験をしながら私たちの脳は常に働き続けていますが、特に新しい経験は脳を刺激して記憶力を高めたり学習能力をUPさせてくれます。これは、脳の中に神経細胞同士の新しいネットワークが作り出され、脳を活性化させるからなんですね。大人でも日常の行動がパターン化されているとなかなか新しい体験にチャレンジ出来にくくなり保守的になってしまいます。しかしこれでは脳は活性してくれません。ドキッとしますね。

何らかの経験をする際に対処または適応変化するその能力が成長にひじょうに大きな可能性をもたらすことが分かっています。私たちの脳は、学んではまた学び直すように作られているので経験をすればするほど脳が活性化され、脳内の学習を増進させる思考プロセスが促進されるのですね。

さらに運動についても考えてみましょう。
”運動と学習は密接に繋がっており、脳の成長と学習を促進する”

運動が脳の発達に関連していることはよく知られていますが、ここではヨガ教育における効果の一つ、学習する意欲を高めることに注目してみます。

学習意欲を持つには、まずストレスや心労のない状態が必要です。その状態を作るのがヨガ、生徒たちの学ぶための下準備になるというわけですね。

例えば、呼吸法とヨガポーズは生徒たちの意識、注意力、動機を引き出します。ヨガクラスのシークエンスは脳全体の複数のネットワークを作動させてくれます。また、リラクゼーションは生徒にストレスや心労を解消する手段を教えます。身体運動としてのヨガは脳内に酸素が豊富な血液を増やしますので、脳の機能を向上させることが可能です。

ここでは身体運動と脳学習について考えてみましたが、ヨガ教育の要素は身体運動だけではありません。遊びの要素、自己認知能力、感情の認識、ストレス管理能力、さらには社会性など他人とのコミュニケーション能力を育むこと、これらはすべて脳の学習に役立つのです。